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改造国家の前途 [続・友よ、戦争をしない世界を創ろう!]

《改造国家の前途》

 改造日本の将来を考えます。浮世ですから「一寸先は闇」なのですが、天気予報と同じで、こうなるだろうという見込みは立ちます。長期予報も可能ではないかと・・・?

〈どんな国家ができつつあるか、おさらい〉

 アベ改造日本は、国民主権をやめます。自民党の憲法改正草案第一条に「主権の存する日本国民」との文言がありますが、次の文脈で使われています。
【 第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。】「主権の存する国民」と確かに書いてあります。しかし、ここだけです。
 第二条は【皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。】
 そして第三条は【国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。
2、日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。】

 つまり、第一条で「国民が一番エライのだ、国民主権だ」と言っておいて、「その国民が天皇を元首とすることに決めた」とし、あとは「主権者国民が決めた国家が大事なんだから、国民は、国家の決めたことには黙って従え」という図式の憲法です。
 まあ、歴史的にも、世界的にも稀なイ×××憲法ではないでしょうか。
 ともかく国民主権はどこかに飛んじゃいます。

 基本的人権も、中でも大事な「思想、信条、表現、集会、結社」などの精神的な自由は尊重されません。すでにある特定秘密保護法やスケジュールに上っている「テロ等~」にも、その方向は十分表れています。
 鳥は空を自由に飛びます。人は空は飛べませんが、頭で考えることは、心で想うことは自由です。またそれを人に伝え共感を得ることで孤独を克服することもできます。こうしたことが人の生きる幸せの大きな部分になっています。
 それを束縛することがいかに罪深きことか、わからない人はわからないまま、その自由を奪おうとします。
 天賦人権論さえ間違っていると言う人が一部にいる政権ですから、生存権の保障すら当てにはなりません。仮に生かされても、「日本人として生きるということは、稼業に勤しみ、ニッポンの国家を発展させることなのだから、ああせい、こうせい」と言われたのでは、この世に生まれてきた喜びが激減してしまうでしょう。国の在り方、国民の生き方を一時の政権が決めてかかるようなことは、まったくの越権行為、愚者の悪政以外の何物でもありません。精神活動の自由をともなわない人生に、人としての幸せはほとんどありません。
 それを保障しない組織には何の価値もありません。
(注…表現の自由には責任が伴います、好き勝手というわけではありません、念のため。)

 また日本は、これまで、自衛の戦いだけは止むを得ないとして自衛隊は保持するものの、憲法九条で
【 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。】 と宣言し、平和主義を貫いてきました。
 改正草案では
【 国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。】 となります。
 ほとんど違っていないように見えますが、中身が変わらないなら、外身も変える必要はないわけです。微妙な違いが大きな違いを生みます。「国権の発動たる戦争」は、「戦争は国権の発動なのだ」とすべての戦争を規定しているように読めます。ところが「国権の発動としての戦争を放棄し」となると、「いろいろな戦争はやっちゃうけれど、国権の発動としての戦争はやらないよ」と言っていることになります。
 つまり、平和主義を踏襲しているように見せていますが、すでに集団的自衛権の行使も実行していますので、同盟国が襲撃された場合や国連の要請など「国権の発動ではない(と言い得る)戦争はやりますよ」という条文に変わります。また「永久にこれを放棄する」という世界に、未来に向けた宣言もなくなります。単に「用いない」との軽い表明に変わります。
 こうしたことから、平和主義も、消滅します。

 もともとここから発している国家改造です。戦争できる国、戦争する国、戦争に勝てる強い国づくりが目標なのです。

〈古典制御工学によると・・・〉

 さて、そんな国の前途を見てみます。
 一寸先は闇で見えないものをどのようにして見るか、そのヒントは、ソネブロのお仲間 Enrique さんの次のコメントにありました。

【 古典制御工学でフィードバック理論というのがあります。
 安定な制御装置はフィードバックがうまく効いた状態です。フィードバックは正しくネガティブに効かないと(結果を抑えるように原因を操作しないと)安定動作をしません。世の事象はかなりこれで観察できます。
 抑えるようなことを言って、逆のことをやる。あっという間にポジティブフィードバックで破滅です。あるいは、フィードバックのかからないことをやる。責任の無い見込みが間違えばやはりアウトです。】

 ここから得られた発想は〈戦略その8 戦に強い(?)国造り〉のところですでにお伝えしましたが、軍隊だけに当てはまるものではなく、ほとんどすべての系、機械の系でも人体の系でも、人々が作る社会組織(役所でも軍隊でも国・・・)でも当てはまると思われますので、ここでもう一度取り上げてみます。

 フィードバック(feedback)とは
【 オートメーションの基礎となる自動制御に欠かせない方式で、ある個所で得られている効果や結果を、自動的にその発生源にもどして、その後の修正や調節の資料とすること。】と三省堂の新明解国語辞典にはあります。
 稚拙な例で申し訳ありませんが、例えば物を掴んで移動するロボットを作ろうとします。器用に動くアームがあって、掴む指様の部分があって、目的物を認識する視覚装置があれば、そしてそれらをコンピューターでうまく制御すれば、とりあえずそれらしきものはできます。
 しかし、それを動かして物を掴もうとしたとき、物が石ならばうまく掴むことができても、卵だとうまく掴めないということが起こります。掴む以前に潰してしまうのです。
 人間は大きさや重量が一定範囲内ならばほとんどなんでも掴むことができます。どこに差があるかと言えば、人間の指先には触覚があります。材質や重さなどの情報を脳に伝えて、その仕事に相応しい出力でことを行います。
 ロボットにもそういうセンサーが必要なんですね。遠方から得た視覚情報だけでは不十分で、掴む行為のまさにその先端の現場から得られる情報が中枢部分に伝わって、それが次の行動に的確に反映されないと、目的を首尾よく達成することはできません。

〈独裁国家は滅びます〉

 人間が作る組織でも同じことが言えそうです。国が遠方から得た情報で指令を出します。指令は伝わって末端の組織は動くのですが、動いている末端から情報が随時返ってきてそれが次の命令に的確に反映されないと、その組織の活動は失敗に終わるんですね。
 アベさんの国家改造は、末端の知覚神経をマヒさせて、国民が国(彼らは「国家」と呼びます。家のような強固な結合という意味を「国」に付け加えたいのでしょう)の意思決定に従い、乱れなく効率よく動く国づくりを目指しています。簡単に言えば独裁国家です。近くにもそんな国があります。
 どんな国を作るか、どんな国が望ましいかについては、人は様々な意見を持ちますから、独裁国家は安泰ではありません。思想弾圧や粛清をともなうことになり、恐怖政治と呼ばれるようになります。 
 
 日本でも、江戸幕府を倒して実権を握った維新政府は、最初は「広く会議を興し万機公論に決すべし」の御誓文で始まりますが、次第に国民の意見に耳を貸さなくなり、独裁色を強めていきます。そして挙げ句の果てが七十余年前の対アメリカ戦の完敗です。何百万人もの尊い命を失ったばかりではありません。七十余年たっても、未だに戦勝国は憲法の上の存在であり、その強い影響下にあるのです。
 こうした国の末路は目に見えているのです。何度やってみても仕方がありません。

 一憶国民がいれば一憶の人工頭脳ならぬ天然頭脳があるのです。そのうちの9千9百9十万の天然頭脳を止めて、十万のできが良いか悪いかわからない頭脳だけで組織を動かそうとすれば、それは破綻するに決まっているのです。
 一憶の天然頭脳をいかに生き生き作動させて、そこから出てくる問題の指摘、解決策、アイディア・・・等々の建設的な情報をいかに取りまとめて政治に生かしていくか、それが民主主義のそもそもの精神です。

 与党自民党は、総裁の任期を2期6年としていたものを、このほどわざわざ3期9年とすることに正式に決めました。よほどこの政権がお気に入りなのです。特別の不手際・不都合でもないかぎり、この政権を存続させ、その政策の実現を、党を挙げて支援していくおつもりなのです。
 いいんですかねぇ、国が滅んでも・・・
 予報官としては、予報が外れることを願って止みませんが。

 このシリーズ一応の区切りとします。長らく御託を並べ、お付き合いいただき、大変ありがとうございました。m(_ _)m 

 本日の写真は、2月3日ビラ制作の折に使わせていただいた「脱被ばく実現ネット」作成のパンフレットの写真です。衝撃的な現状が書かれていますので、みなさまご存知かと思いますが載せさせていただきます。
IMG_4108.jpg


 おしらせ漏れがありましたので、下記を追加いたします。

【 森友学園の「教育」(こんなもの教育じゃない!)が、「安倍教育改革」の端的で戯画的な実物見本であることは、もはや覆い隠すことはできないでしょう。】 と書かれている kazg さんの記事は、森友学園問題の本質に迫るものと思いますので、紹介させていただきます。
http://kazsan.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11

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